精肉店には多彩なお肉が、ショーケースにいっぱい。牛・豚・鶏の肉は産地やブランドにこだわったりしているので、美味しさは保証付き。どの部分をどのように料理すればおいしいかを、お店に聞いてみてください。
きっとベストなお肉と調理法を教えてくれます。
1 冷蔵・冷凍のコツ
せっかく買ったお肉も、上手に扱わなければ台無し。まずはお店から帰ったら、すぐに冷蔵・冷凍をしましょう。
【1】冷蔵のコツ
空気に触れるのは、肉をいじめているようなもの。酸化が進み、風味がなくなり、雑菌やカビのすみかに。
まずはラップで包んであげましょう。
その前に肉汁をペーパータオルでふき取ったり、包んだら密閉できるポリ袋に入れたりすると、鮮度が保てます。
冷蔵庫での保存は、温度変化の少ないチルドルームが最適です。こうした二重・三重の備えをしておくと、美味しさが長持ちします。
【2】冷凍のコツ
肉は生の方が美味しいですが、食べきれなければ冷凍しておきたいところ。しかし、冷凍すると風味が落ちてしまうので、何度も再冷凍しなくて済むように使い切れる量を小分けにしましょう。
薄切り肉は、広げて空気を抜きながらラップ。ブロック肉は使いやすい大きさに切り分けて、表面を拭いてから。
ひき肉は塊にしないでなるべく平らに。どの方法もフリージングパックがあると便利です。
ゆっくり時間をかけて解凍すると、美味しさが損なわれません。冷蔵庫に移動して、半解凍での調理がベストなタイミング。解凍しきると、旨みである肉汁が出てしまいます。急ぐときは流水に入れて。
水が入らないようポリ袋に入れるのをお忘れなく。保存の目安は約1か月。なるべく早く食べましょう。
2 買った肉の保存期間
では、お肉は冷蔵庫でどのくらい持つのでしょうか。参考に 10℃で保存した場合を見てみると、スライスした肉は牛・豚・鶏すべてが3日とされています。ミンチでは、牛・鶏が2日、豚が1日です。
ブロックは牛が5日、豚は3日で、少し長持ち。
それでも消費しきれない場合は、一工夫。下味をつけたり、加熱して保存すると、冷蔵庫でも2~5日は保存期間が延びます。
たとえば、牛すね肉などは白ワイン、玉ねぎ、にんじん、セロリなど、香味野菜と水で2時間煮込み、肉は保存しながら煮汁はスープに。豚肉は赤みそ、酒、みりん、砂糖を混ぜた中に漬けて2日、みそを落としてラップで密閉すればさらに2日は冷蔵保存ができます。鶏肉でも、酒蒸しなどで保存すると2~3日は持ちます。
3 肉をおいしくする下ごしらえ
【1】ドリップを除く
肉はドリップという余分な水分が出てくるため、キッチンペーパーなどで吸収して取り除きます。
こうすることで、生臭さを防ぎ、下味が付きやすくなります。
【2】切り方
牛や豚のステーキ、薄切り肉は、赤身と脂肪の境に包丁で3~4か所の切れ目を入れると、筋が切れて肉が縮んだり反り返ったりすることが防げます。あまり切れ目を入れすぎると旨みが流れ出やすくなるので注意!
肉の繊維と直角に切ると、筋っぽい部位が食べやすくなります。柔らかい部位では、繊維に沿って切ると、バラバラになりません。細切りにする場合には、半解凍できるときれいに切れます。
【3】下味
焼く直前に片面に塩・コショウを振り、その面から焼くと旨みが逃げません。室温に戻すことで焼きすぎを防ぐこともできます。
指先でも見込むと、下味がよくなじみ、肉もほぐれて、においも和らぎます。焼いたり炒めたりすると、肉が油膜でおおわれて味がしみ込みにくいです。逆に、油膜がかかり表面が固くなることで、肉汁の流出を防いでおいしく焼くことができます。
【4】肉を柔らかくする
肉の特長に合わせて柔らかくすることで、美味しさが増します。
- 肉を叩く…かたくて筋が多い部位は肉たたきで。食感が柔らかくなります。
- マリネする…たまねぎのすりおろしやワイン、ビネガーなどに漬けこんでおくと柔らかくなり、風味も増します。
- 果物に漬ける…すりおろしたリンゴ、パイナップルなどに漬けておくと、酵素の力で柔らかくなります。


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