おいしくお肉を食べようよ！東京都食肉事業協同組合のお知らせ『』

2021/7/15

肉の枚数から切り方まで細かいニーズに対応
ミート＆デリカタジマ(江東支部)

田島さん

　焼肉で暑さを振り払う季節が来た。当組合では８月９日を「焼肉の日」とし、焼肉用の国産牛肉をお値打ち価格で販売するイベントを実施。精肉店としては、顧客ニーズを捉えた品ぞろえが販売の腕の見せ所だ。内臓肉の問屋をルーツに上質な牛肉、豚肉をそろえる精肉店とともに焼肉店も営むミート＆デリカタジマ（江東支部)の田島雅之さんに、最近の焼肉の売れ筋やニーズの傾向などを聞いた。

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焼肉用の精肉は、部位、厚みなど、細かいニーズに対応。焼肉好きなお客が注文しやすいように「ウチモモ」「トモサンカク」などの表記も添える

――焼肉用の商品群はどのような内容ですか。

　商材は多いです。牛肉・豚肉の精肉でも、いろいろな部位を提供しています。たとえば焼肉用にスライスしたホホ肉は、一般のお肉屋さんにはないんじゃないでしょうか。また、もともとうちは内臓肉の問屋ですから、ハツなど内臓には強いです。「焼肉」と言ったら、何でもそろう。だから、焼肉屋のメニューは全部そろう。

――牛肉では、何がありますか。

　一般的には、カルビ、ロース、本当は内臓だけどハラミ。ハラミは売っているお店少ないと思います。昔は安かったですけど、今は希少部位のためカルビより高いです。切り落としは何種類かあり、ホットプレートや鉄板なら十分焼肉にできるので、お客さんにお勧めしています。手切りのカルビは、上カルビ、上ロース、あとは一口ステーキと言ってバラやロースの霜降の部分を。

　サーロインを半分に切ったミニステーキは、いろいろな焼肉メニューの中の一つとして、みんなで一切れずつでも食べられるように。買いやすいような価格で売っています。

　精肉はメスにこだわっています。ばら肉もパーツで買いますが、全部メスです。きめ細かい味ですね。塩コショウ、わさび醤油など、素材だけで十分食べてもらえるような美味しいお肉を用意しています。あと、焼肉のたれもオリジナルで作って販売しているんですよ。

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スライスだけでなくミニステーキも焼肉として楽しめる

――豚肉はいかがですか。

最近は、豚ばらを約１センチに厚く切って、焼いて、はさみで切る、韓国料理のサムギョプサル用のカットの注文をするお客さんが多くいらっしゃいますね。豚トロは人気で、価格も牛肉に比べて安いため一般的に売れます。「何人でいくら」と注文があれば、予算に合わせて全体の量を増やしながら、豚トロを入れると価格が抑えられるので重宝しています。ネギ塩、豚タンも置いています。

――内臓肉も充実しています。

　ホルモン、タン、白モツの内臓系は、うちの強みです。茹でたり冷凍したりしたものは目にしますが、生のものはなかなかないと思います。レバーも生です。足が速いので売れなければだめになってしまいますが、新鮮なものが出せるし、よく売れています。

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冷凍した内臓肉は真空パックされているので、流水で解凍もできる

――焼肉の季節となりますが、最近の傾向は。

　うちは焼肉セットというのがあり、事前に注文を頂いて、豪州産カルビとロース、タンを入れて何人前というように作ってあるので、注文が増えてきました。全部和牛でそろえたり、人数が多かったりすると高額になってしまうので、外で食べたり、子供も交えて食べたりするなら、豪州産を入れれば手ごろな価格に納まるんです。そこで、うちの焼肉のたれを使ってもらうという具合です。予約なしの場合は、「何を何グラムずつ」とトレーパックに入れて自宅に持ち帰るか、友人のおうちへ発送するなどという注文もあります。

　味付けしたミノやホルモン、タンなどもあります。冷凍で真空パックになっているので、パックのまま水に入れても解凍できます。

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スライスで販売しているので「何を何枚」という注文も

――いろいろな形で、いろいろな楽しみ方ができますね。

　お肉でも厚みとか大きさなど、種類があるので、部位に合わせた切り方を考えながら提供しているんです。なるべくいろいろな部位を少しずつ食べてもらえるように。最近ではグラムではなく「何を何枚」という注文や、「一人何枚ずつ」と人数分で均等になるような買い方をする、若いお客さんが多くなりました。お肉屋さんだと、ちょっとずつでも買えますから。

　手間はかかりますが、注文には応えないと。スーパーにはできない販売方法ですね。

――最近はお客さんがお肉に詳しくなってきています。

　うちはカルビやロースという名称でなく、部位を表示しています。ロースも「ウチモモ」「ミスジ」「トモサンカク」と表示しているんです。焼肉屋さんも部位でメニューを出しているので、それを覚えてきて「ミスジください」と注文してくるお客さんもいます。

　お客さんも知識を持っているので、ただ並べているだけでは対応できないですね。焼肉を食べるイメージで注文されるお客さんもいますから。「カルビ何人前」とか。
　「大体一人前ですと１００ｇくらいです」と答え、人数に応じていろいろな肉を混ぜながら種類を提案したり。焼肉屋で食べたり、テレビで見たりして知識豊富なお客さんも多いので、あとは量だけ提案し、種類はお客さんの方が良く知っていますね。

　販売するのに部位が細かくなってきていますから、並べる時に部位名と個体識別と産地を出しています。

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牛のほほ肉は入手困難な部位

――組合の「焼肉の日」で販売するのにお勧めのものは。

　スライスで「焼肉用」と出す時に、手切りで厚めに切って出すのはいかがでしょうか。一般的にはカルビやロースになると思いますが、焼肉というとちょっと厚めに切った肉を焼くというイメージがあるお客さんも多いので、それに対応していくのも良いと思います。

　一口ステーキは、最近よく出ます。家庭で厚みのある肉だと焼くのが難しいので、手切りでほどほどの厚さで。

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豚トロは人気でネギ塩もある

――コロナ禍の影響はありますか。

　お客さんが外食を控えているので、小売りに関しては増えています。去年の一時は暮れかと思うほどでしたが、今は落ち着きました。最近は大きなマンションができてきたので若い家族の方が増えてきたように思います。うちを知って、また来てくれるようなことで、客数が増えたようです。

　毎月29日は「肉の日」の１割引きセールをしていますが、コロナの影響でお客さんが多くなって密になってしまいますので、今は控えています。今ではお客さんが自主的に並んでいただいているんです。コロナが落ち着いた後、今のお客さんがそのまま来てもらえるように、良いものを並べていきたいです。

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