肉は部位によって、味も柔らかさもさまざま。
料理との相性を考えて部位を選ぶと、肉のおいしさが引き出されて一段と美味しくなります。
お肉屋さんに、料理に合った肉を相談してみてください。
調理法や値段に応じて、豊富な種類の肉から最適な肉を選んでくれます。
1 栄養の吸収率が高く脂肪も少なく
鶏肉のタンパク質は、必須アミノ酸のバランスが良く、消化吸収率が95%。ビタミンAやB群をはじめ、多くのビタミンが詰まっています。
ビタミンAは皮膚や粘膜の健康、眼精疲労に。
ビタミンBは代謝を活発にして細胞を活性化。
むね肉に多いビタミンBの一種であるナイアシンは、疲労回復、粘膜や消化器系の保護に効果的です。
モモ肉の肉質ややや硬めで、皮つきだと脂肪分が多いですが、鉄分が一番多い部位。鉄分は若鳥より運動時間の長い成長した鶏に多いです。
ムネ肉は皮を取り除くと、牛や豚のヒレ肉並みの低脂肪・高栄養になっています。
鶏肉の脂肪は主に皮にあるので、取り除けば半分から1/4に減らせます。しかし、鶏肉の脂肪には血中コレステロールを抑えるオレイン酸やリノール酸が多いので、血栓の予防などが期待できます。
また、細胞膜を作り、体の発育や生命の維持に働くなど、適量の摂取は欠かせません。
その際は、鮮度の高いうちに食べることと、ビタミンEと一緒に取るとさらに効果的です。
2 美肌効果のコラーゲンが豊富
鶏肉で特に女性から注目されるのが、コラーゲン。美肌などの効果が良く知られており、たくさん接種したいものです。手羽部分が良く知られていますが、皮や骨、軟骨などにはたっぷり含まれています。
人の皮膚、骨、関節、腱に多いコラーゲンは、多くの臓器を構成するのに大事な要素。関節の強化や美肌、増毛、目の老化防止など効用も多く、血管が硬くなるのも防止します。加齢とともに減少して40代には20代の約半分になると言われていますので、積極的に摂取することで若さと健康の維持に期待ができます。
3 栄養をガッチリつかむ調理法
栄養が豊富な鶏肉ですが、それを生かした調理で健康を維持するメニューができます。
胸肉では、「焼く」のがおすすめ。焼くことで健康成分のナイアシンやアラキドン酸などの成分を維持したまま調理でき、新陳代謝の促進、免疫力向上に役立ちます。また、フライパンではなく網で焼けば、皮などにある余分なコレステロールを取るのを防ぎます。
切れ目を入れて開いておくと、熱が伝わりやすく柔らかく焼けます。
たまねぎをこすったり、梅風味にしたりすると化吸収に効果ありです。
もも肉は鉄分やカルシウムが豊富。血管を修復し、健康な血液を作るのに有効です。
この効果を生かすのは「煮る」こと。それにより、これらの栄養成分が多く残ります。
消化吸収を高めるにはお酢を使って肉を柔らかくし、さらに圧力鍋で煮ると効果的。
ビタミンCを含む柑橘類と一緒に食べれば、吸収力アップです。
手羽はコラーゲン、ビタミンE、レチノール、リノール酸など、豊富に栄養があります。
肌、粘膜の強化、紫外線対策の強い味方です。これらの栄養を逃さず食べるには、「揚げる」のがおすすめ。
レモンをかければ、酸味で肉を柔らかくするだけでなく、吸収を良くしてくれます。
衣にレモンの絞り汁を加えて揚げれば効果的です。

手羽
鶏の翼の部分で、脂肪やゼラチン質を多く含む。
手羽先と手羽元に分かれる。
肉と皮のバランスがよい。
スープや揚げものに最適。
- おすすめ料理
- ローストチキン、から揚げ、シチュー、煮物
むね
柔らかく、脂肪が少なめでタンパク質が多く、あっさりした味。
油の風味を生かして焼き物や揚げものに、淡白さを活かして蒸し物でも合う。
- おすすめ料理
- タンドリーチキン、チキンカツ、棒棒鶏
もも
筋でやや硬いが、旨味とコクのある味。
タンパク質や脂肪、鉄分も多い。骨付きは煮込みで。
から揚げに最もよく使われる。
- おすすめ料理
- 煮込み、から揚げ
ささみ
タンパク質が最も多く、淡白な味です。
やわらかくて脂肪が少ない。
- おすすめ料理
- 蒸し料理、サラダ、和え物


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