(有)中田精肉店
タバコ屋を隅に置きながら、㈲中田精肉店(世田谷区奥沢)は店舗を構える。中では、当組合常務理事を務める中田智章さんをはじめ家族の皆さんが肉をさばいたり、接客をしたりと賑やかだ。東急九品仏駅から徒歩3分。駅から伸びる昔ながらの雰囲気を残した商店街に「大和屋精肉店」の看板を掲げる店舗には、お店の歴史を物語るものが随所に表れていた。
店主より一言
店舗情報
営業時間 | 9:00~20:00(水曜定休) |
---|---|
連絡先 |
TEL:03-3702-8108 FAX:03-3702-8108 |
住所 | 〒158-0083 世田谷区奥沢8-31-8 |
店舗PR、お知らせなど
タバコ屋を傍らにした精肉店は駅から近い位置に
にこやかさに親しみがこもった笑顔が弾ける中田さんから、長年にわたる仕事ぶりや地域への貢献、駅前商店街の移り変わりと行き交う人たちの話が次々とあふれてきた。昭和4年に品川・南馬場から転居してから今まで、長年にわたりお店を構えてきたからこそ見えてくる、定点カメラのような情景が浮かんでくる。
始まりは母の希望
家はもともと精肉店でなく、雑貨も売るタバコ屋だった。母は時代を読み、中田さんに精肉店になることを勧め、その言葉通りに中学を卒業した中田さんは板橋の精肉店へ修業に。看板にある「大和屋精肉店」とは、修業に入った店舗名だ。
肉に関しては全くの未経験。睡眠時間が4~5時間の中で、肉をさばいては揚げ物を揚げたり、納めをしたりと大忙し。新たに練馬に店舗が開業すると、そこを任されるなど実力を付けていった。
「昔だから、一生懸命寝ずにやった」という9年間の修行の努力が実り、昭和39年12月1日に現在の地に独立して店舗を構える。この日は、中田さんに精肉店を志すきっかけとなった母の3回目の命日だった。雑貨店は精肉店に変わったが、タバコ屋が残っているのは母の形見代わりだ。
「タバコは吸わないんだけど」と中田さんは語りながら、平成8年12月1日の店舗改築があっても、近隣のコンビニでタバコが売っていても、現在まで続けている。
秘訣は「頑張った」
精肉にこだわりを見せる売り方はしない。また、特売やチラシをまいたりもしない。「ここでは、やり損」という地域の客層は特売品を買わない人が多いという。
近隣を歩くと、豪邸や品格のある家屋が並ぶ。銀行の頭取、日銀総裁、政治家、球界を代表する野球選手、大御所と言われる歌手など、著名人の邸宅が多い。富裕層が多い地域でもあるので、そうした販売方法に効果は期待できないそうだ。他方では、近隣の学校8校に1日100数十キロの精肉を納める。さらに保育園や飲食店からの注文も絶えず、先方から依頼があるほど。
店舗がある商店街は、駅前の賑やかさ、年数を重ねた店舗と新しい店舗の融合、大手スーパーの不在など、昔ながらの発展・継続をするのに良い環境が整っている。そうした商店街で役員を務めた中田さんは、発展のために長年にわたり尽力。最近では、若手の成長が著しく、商店街全体で各店舗を支えている。
自店だけでなく商店街の発展にも力を注いだ中田さんは、かつては商店街に4軒の同業者がいたにも関わらず、今まで継続できた秘訣は「頑張ったからとしか言いようがない」と笑う。
始まりは母の希望
家はもともと精肉店でなく、雑貨も売るタバコ屋だった。母は時代を読み、中田さんに精肉店になることを勧め、その言葉通りに中学を卒業した中田さんは板橋の精肉店へ修業に。看板にある「大和屋精肉店」とは、修業に入った店舗名だ。
肉に関しては全くの未経験。睡眠時間が4~5時間の中で、肉をさばいては揚げ物を揚げたり、納めをしたりと大忙し。新たに練馬に店舗が開業すると、そこを任されるなど実力を付けていった。
「昔だから、一生懸命寝ずにやった」という9年間の修行の努力が実り、昭和39年12月1日に現在の地に独立して店舗を構える。この日は、中田さんに精肉店を志すきっかけとなった母の3回目の命日だった。雑貨店は精肉店に変わったが、タバコ屋が残っているのは母の形見代わりだ。
「タバコは吸わないんだけど」と中田さんは語りながら、平成8年12月1日の店舗改築があっても、近隣のコンビニでタバコが売っていても、現在まで続けている。
秘訣は「頑張った」
精肉にこだわりを見せる売り方はしない。また、特売やチラシをまいたりもしない。「ここでは、やり損」という地域の客層は特売品を買わない人が多いという。
近隣を歩くと、豪邸や品格のある家屋が並ぶ。銀行の頭取、日銀総裁、政治家、球界を代表する野球選手、大御所と言われる歌手など、著名人の邸宅が多い。富裕層が多い地域でもあるので、そうした販売方法に効果は期待できないそうだ。他方では、近隣の学校8校に1日100数十キロの精肉を納める。さらに保育園や飲食店からの注文も絶えず、先方から依頼があるほど。
店舗がある商店街は、駅前の賑やかさ、年数を重ねた店舗と新しい店舗の融合、大手スーパーの不在など、昔ながらの発展・継続をするのに良い環境が整っている。そうした商店街で役員を務めた中田さんは、発展のために長年にわたり尽力。最近では、若手の成長が著しく、商店街全体で各店舗を支えている。
自店だけでなく商店街の発展にも力を注いだ中田さんは、かつては商店街に4軒の同業者がいたにも関わらず、今まで継続できた秘訣は「頑張ったからとしか言いようがない」と笑う。
豚肉をはじめ惣菜類は家族全員で考えて手作りする
家族全員で手作り
店舗の中では、肉厚で美味しくよく売れるという「信玄鶏」という山梨県産のブランド肉や、茹でずにしっかり焼いた照りがきれいな焼き豚などが目を引く。惣菜類もデリカは売らずすべて自家製で地域の主婦に人気だ。
店先にお手製ののぼりを立ててアピールするコロッケは、牛・豚合挽き肉をたっぷりと使用し、男爵イモの美味しさを引き立てる。シュウマイも手作りで一つひとつ仕上げ、豚肉の美味しさを生かした配合で作っているので「横浜のシュウマイより美味しいはず」という自信作だ。
その他、ポテトサラダや中華サラダと中田さんが考えたメニューのほか、新タケノコ天、カマンベールハムサンドなど、斬新なアイデアの揚げ物も。これらは家族全員でアイデアを出し合って手作りで作られるものばかりだ。
お店は家族だけで切り盛りしている。中田さんをはじめ、妻・はるいさん、長女・智恵子さん、智恵子さんの夫・幸二さん、孫の周佑さん。特に、今年で4年目になる周佑さんには期待をかける。
「だんだん若いのにやってもらわないと」と言いながら、一切指導はしない。「俺だって自分で覚えたんだから、自分で覚えろってね。昔の人間だから」。
◇
その言葉通り、「趣味は仕事」と言い切る。まな板に前に立ち、精肉に向き合っている時が一番の楽しみだ。
もう一つが「お客さんに対応すること」。中田さんの気さくな人柄に地域の主婦たちからもファンが多く、通りでよく声をかけられることも。
発展の隠れた秘訣は、こうした中田さんの人柄にあるのかもしれない。
【「東京食肉新報」2016年(平成28)年6月号掲載】
店舗の中では、肉厚で美味しくよく売れるという「信玄鶏」という山梨県産のブランド肉や、茹でずにしっかり焼いた照りがきれいな焼き豚などが目を引く。惣菜類もデリカは売らずすべて自家製で地域の主婦に人気だ。
店先にお手製ののぼりを立ててアピールするコロッケは、牛・豚合挽き肉をたっぷりと使用し、男爵イモの美味しさを引き立てる。シュウマイも手作りで一つひとつ仕上げ、豚肉の美味しさを生かした配合で作っているので「横浜のシュウマイより美味しいはず」という自信作だ。
その他、ポテトサラダや中華サラダと中田さんが考えたメニューのほか、新タケノコ天、カマンベールハムサンドなど、斬新なアイデアの揚げ物も。これらは家族全員でアイデアを出し合って手作りで作られるものばかりだ。
お店は家族だけで切り盛りしている。中田さんをはじめ、妻・はるいさん、長女・智恵子さん、智恵子さんの夫・幸二さん、孫の周佑さん。特に、今年で4年目になる周佑さんには期待をかける。
「だんだん若いのにやってもらわないと」と言いながら、一切指導はしない。「俺だって自分で覚えたんだから、自分で覚えろってね。昔の人間だから」。
◇
その言葉通り、「趣味は仕事」と言い切る。まな板に前に立ち、精肉に向き合っている時が一番の楽しみだ。
もう一つが「お客さんに対応すること」。中田さんの気さくな人柄に地域の主婦たちからもファンが多く、通りでよく声をかけられることも。
発展の隠れた秘訣は、こうした中田さんの人柄にあるのかもしれない。
【「東京食肉新報」2016年(平成28)年6月号掲載】
素材の味が生きた塩・豚肉じゃが
シンプルな塩の味付けで素材の味を楽しめる肉じゃが
牛肉たっぷり「ハッシュドビーフ」
簡単なのに、牛肉もご馳走感もたっぷり
ローストビーフ・サラダ
見た目が華やかでヘルシー感もあるのにご飯にも合うローストビーフ
骨付き豚バラのキムチ鍋
豚肉の骨から出汁が出てコクと旨味がじゃがいもに染み込むキムチ風の肉じゃが
野菜たっぷりのハンバーグシチュー
ハンバーグだけでなく、たっぷりな野菜も楽しめる煮込みシチュー
ローストチキン
クリスマスの定番。ひと手間かけて丸鶏を美味しく
ビーフかつめし
ビーフの薫り高いカツにデミグラスソースが決め手
チーズ入り鶏むね肉唐揚げ
むね肉にチーズを加えて旨味を追加したから揚げ