2020/9/15
杉並支部 川名肉店
お弁当の注文が激減 ピンチで打った一手
普段の地域貢献が応援に
お昼時は店頭でお弁当が良く売れるが、官公庁や地域の企業からも注文が多い
午後3時過ぎになると、川名肉店(杉並区成田東)の厨房には明かりが灯る。カツ、照り焼き、から揚げなど、肉料理を次々と仕込んでは、傍らで秋田県八郎潟から仕入れているあきたこまちで白米を炊く。
午前中にお弁当のパックに詰められ、地域の学校給食として、官公庁や企業から注文されたお弁当として、毎日1000食ほどが発送される。陣頭指揮を執るのは川名海男社長。お昼までに注文先へ届けるため、注文が多い時は夜中1時から作業を始めることもある。
お店の主力商品でもあるお弁当だが、コロナ禍の影響で注文が激減し大打撃を受けた。ある機関が活動自粛をしたため、600個分の注文がキャンセルに。インターネット関係の企業は在宅勤務となり、お弁当の注文が不要となった。従来の納め先が注文を増やしてくれるなど応援をしてくれたが、全体の注文数が次々と減少し、4~5月の収益は大幅に減ってしまい、6月は半減となり、一番の苦境に。国からの補助金を受けて、反転攻勢を図った。
普段の連休中はお店を閉めるが、自粛期間中は休日でも営業した。「むしろ、営業することで、減った分を稼ごう」と攻めの展開に。お店と同じ通りにスーパーがあることで人通りが多かったためか、コロナ禍で3密を避けられると小売店に有利に働いたか、川名さんの読みは当たり、小売りの売り上げは普段の4倍に増加。その勢いが軌道に乗り、従来の業績に戻りつつある。
午後3時過ぎになると、川名肉店(杉並区成田東)の厨房には明かりが灯る。カツ、照り焼き、から揚げなど、肉料理を次々と仕込んでは、傍らで秋田県八郎潟から仕入れているあきたこまちで白米を炊く。
午前中にお弁当のパックに詰められ、地域の学校給食として、官公庁や企業から注文されたお弁当として、毎日1000食ほどが発送される。陣頭指揮を執るのは川名海男社長。お昼までに注文先へ届けるため、注文が多い時は夜中1時から作業を始めることもある。
お店の主力商品でもあるお弁当だが、コロナ禍の影響で注文が激減し大打撃を受けた。ある機関が活動自粛をしたため、600個分の注文がキャンセルに。インターネット関係の企業は在宅勤務となり、お弁当の注文が不要となった。従来の納め先が注文を増やしてくれるなど応援をしてくれたが、全体の注文数が次々と減少し、4~5月の収益は大幅に減ってしまい、6月は半減となり、一番の苦境に。国からの補助金を受けて、反転攻勢を図った。
普段の連休中はお店を閉めるが、自粛期間中は休日でも営業した。「むしろ、営業することで、減った分を稼ごう」と攻めの展開に。お店と同じ通りにスーパーがあることで人通りが多かったためか、コロナ禍で3密を避けられると小売店に有利に働いたか、川名さんの読みは当たり、小売りの売り上げは普段の4倍に増加。その勢いが軌道に乗り、従来の業績に戻りつつある。
店舗地下の厨房ではお弁当のおかずが種類豊富に作られている
勝負に出た一手目は、ステーキ。上質な国産ブランド牛をレストランで出しても遜色のない大きさと厚さに切り、店頭でグリルを使って焼きながら1枚1000円で販売した。お昼時に、いつも通りにお弁当が次々売れていくところで、さらにステーキを勧める声掛けを。ダメ押しをするように、試食をしてもらいながらアピール。すると、美味しさに感動し、手ごろな価格だからと手を伸ばすお客がちらほらと。この日50枚も売れる上々な結果となった。
需要が喚起で来たことでさらなる販売をと思ったが、気温35度の中で炭火を使って焼いたため「やりたいけど、暑くてたまらない」と、苦笑い。
勝負に出た一手目は、ステーキ。上質な国産ブランド牛をレストランで出しても遜色のない大きさと厚さに切り、店頭でグリルを使って焼きながら1枚1000円で販売した。お昼時に、いつも通りにお弁当が次々売れていくところで、さらにステーキを勧める声掛けを。ダメ押しをするように、試食をしてもらいながらアピール。すると、美味しさに感動し、手ごろな価格だからと手を伸ばすお客がちらほらと。この日50枚も売れる上々な結果となった。
需要が喚起で来たことでさらなる販売をと思ったが、気温35度の中で炭火を使って焼いたため「やりたいけど、暑くてたまらない」と、苦笑い。
お弁当のおかずだった惣菜も単品販売で人気メニューに
惣菜類にも動きに変化があった。今まではお弁当のおかずの一品でしか扱っていなかったシュウマイが、惣菜としてパックに詰めて単独で販売したところ人気商品に。今では夕方になると店頭からなくなるほど評判だ。
この手応えで、毎年出展している杉並区のイベントでの販売方法のヒントも得た。今までは焼き鳥を販売していたが、単価の高いものを出した方が今の状況に合っているのではないかと。低価格のものだと多くの人が行列を作って買いに来るので、ソーシャルディスタンスを取るのが難しいが、単価の高いものならお客は絞られてくるし、適当な価格ならば売り上げも確保できそうと川名さんは予測する。あとは、イベントの内容に応じて対応するだけだ。
惣菜類にも動きに変化があった。今まではお弁当のおかずの一品でしか扱っていなかったシュウマイが、惣菜としてパックに詰めて単独で販売したところ人気商品に。今では夕方になると店頭からなくなるほど評判だ。
この手応えで、毎年出展している杉並区のイベントでの販売方法のヒントも得た。今までは焼き鳥を販売していたが、単価の高いものを出した方が今の状況に合っているのではないかと。低価格のものだと多くの人が行列を作って買いに来るので、ソーシャルディスタンスを取るのが難しいが、単価の高いものならお客は絞られてくるし、適当な価格ならば売り上げも確保できそうと川名さんは予測する。あとは、イベントの内容に応じて対応するだけだ。
イベント会場で設置している消毒用の流しを店頭に。コロナ対策に役立っている
こうしたイベントの見込みができるのも、杉並区のイベントに年間10件も参加するから。区や商工会議所のイベントや事業に普段から貢献している川名さんは、地域からの信頼も厚いため、取引先は近隣の大手企業や霞が関の官公庁から紹介に紹介を重ねて拡大していった。
お店のお弁当や惣菜類の美味しさはさることながら、コロナ禍による危機を乗り越えるお店の本当の強みは、長年にわたる地域貢献で得た多くの信頼のようだ。
「苦労も多いけど、前向きに。杉並区を引っ張っていくという勢いで」
危機にあるからこその活力が川名さんに漲っていた。
こうしたイベントの見込みができるのも、杉並区のイベントに年間10件も参加するから。区や商工会議所のイベントや事業に普段から貢献している川名さんは、地域からの信頼も厚いため、取引先は近隣の大手企業や霞が関の官公庁から紹介に紹介を重ねて拡大していった。
お店のお弁当や惣菜類の美味しさはさることながら、コロナ禍による危機を乗り越えるお店の本当の強みは、長年にわたる地域貢献で得た多くの信頼のようだ。
「苦労も多いけど、前向きに。杉並区を引っ張っていくという勢いで」
危機にあるからこその活力が川名さんに漲っていた。


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