東京都食肉事業協同組合は、東京都内のお肉屋さん紹介を行っています。おいしくお肉を食べようよ!

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マイスター紹介

サイトウ精肉店(前店舗)

サイトウ精肉店1

家族で力を合わせてお店を盛り立てている。右から智成さん、斉藤さん、妻・宏子さん、智成さんの妻・智美さん、娘・章子さん

 商圏にライバルが増加し、同業者も減少していく中、サイトウ精肉店(斉藤弥太郎社長、足立区島根)は強固な地盤を保ち続けて来ただけでなく、後継の智成さんとともに新しい時代へさらに前進を続けようとしている。その源は、高品質な精肉と人気の惣菜類だけでなく、縁する人たちへの気配りにあった。


厳しくも優しさが

 戦争のために母一人子一人で育った斉藤さんは、母を楽にしたいと中学を卒業後に鮮魚店へ就職。魚好きで張り切ったが、病院に通うほど酷いしもやけに。代わりに、東中野の精肉店へ住み込みで働いた。

 お盆も正月もなしの修業の日々で、勤めてから4年間に休んだのは2日だけ。肉をさばくことはもちろん、さまざまな仕事を夜遅くまで続けた。加えて試練となったのが外交だ。ビジネストークも知らないまま、市ヶ谷の自衛隊、病院、大学など、大口契約の交渉へ。「先方の言い分を聞く、精肉の見本を持参する、あとは自分で考える」。突き放されたような社長の指示に戸惑いながらも、地道に顧客を増やし、実績を重ねていった。

 少し内気な青年・斉藤さんを一人前にするため、社長はあえて数々の厳しい訓練を課した。その間にも、激励の言葉をかけたり、ご馳走を振る舞ったりと、愛情を注いだ。斉藤さんはそれに応えるように成長し、昭和44年に足立区で独立を果たした。

 開業してから順調に売り上げを伸ばした。その柱の一つが学校給食だ。普及し始めた学校給食の公募が足立区でも実施され、すぐに申請し認可を受ける。近隣の小中学校、幼稚園、保育園へと契約は増え続けた。現在でも40件の契約があり、早朝から作業と配達にと忙しい。

サイトウ精肉店2

一級品を求めるのはもちろん、問屋への気配りで良い物が自然と集まるように

大切なものは心に


 時代を経るごとに、周辺にはライバルが。スーパー、コンビニ、レストランなどが、半径500㍍以内に8件も。「普通ならば、とっくにつぶれている」ような環境にありながら、続けられている秘訣を「気配り」と斉藤さんは語る。

 店頭では、厳選した精肉がショーケースを彩る。牛肉はA4・5の一級品のみ。豚肉はもち豚で霜降りがきれい。縁を大事にし、商売での信頼を重ね、相手を思う斉藤さんの振る舞いで、複数の問屋はそれに応えるように常に良質のものを集めてくる。  学校給食へも、丁寧な説明でニーズに応える価格と品質を提供。食品関連の法律も遵守し、保健所への書類も常に整理してある。そのため、学校からの信頼は厚く、契約は開始以来、一度も途切れたことがない。

 同業者、商店会との仲間も大切にし、当組合や地域の発展に尽力。食肉業界の意見交換や、近隣の商圏の環境にアンテナを張るなど、さまざまな場での働きで、多くの人たちから慕われている。

 これからの商圏は競争相手の増加で困難が予測されるが、「競争相手ができてから気配りするのではなく、できる前からするものだから」と、修業時代に身に付けた気配りが、今の強固な基盤を支えていることに自信を見せる。

サイトウ精肉店3

埼玉から仕入れるもち豚は、味や脂の質など斉藤さんの好みが表れている


店も世代も新しく

 長年の働きで、足に痛みを抱えるようになった。続けることはできるが、「あと2~3年で裏に回る」と、斉藤さんは長男・智成さんに視線を向ける。

 高校卒業後は進学か家業か迷ったものの、「小さい時から家の仕事を継ぐのが当たり前と思っていた」智成さんは、後継の道を選んだ。斉藤さんが親しくしている台東区の精肉店へ修業を依頼。お店を継ぐため、人間性を育てるため、あえて他のお店へ入った。

 どの仕事も初めてづくし。住み込みでの仕事の大変さから、「我慢」を学び、周囲との協調を身に付けた。8年にわたり精肉店を切り盛りするノウハウを学び、家業に入った。精肉をさばく技術にさらなる磨きをかけるため、同じ区内の精肉店で3年間、通いながら研鑽を深めた。

 厳しくも遠くから見守るような斉藤さんの愛情は、智成さんをはじめ近隣の同世代の同業者にも向ける。精肉店を営む上で大切な物事や心構えを、慈父の思いで伝え育ててきた。

 「同世代の仲間だったら、負けない力はあるよ。修業したから」

 斉藤さんの言葉に、「まだまだです」とはにかむ智成さん。

 事情により、店舗を同じ区画の大通りに面した位置へ移転が決まった。これを機に、納めのみの業務にと思案したが、「縮小したと思われるのは癪だから」と77歳の情熱に火を付ける。

 「努力、我慢、そして一番大事なのは気配り。これを守れば、お店が持てる」

 斉藤さんが若者に向けたメッセージ。42歳の2代目は、新店舗だけでなく、それを実践する精神も受け継いで、新たな挑戦を始める。



【「東京食肉新報」2017年(平成29年)2月号掲載】

 
 

 

店舗情報

連絡先 TEL:03-3883-0920
FAX:03-3883-0920
住所 〒121-0815 足立区島根3-24-18

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今月のお肉屋さん

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大商商事(株)

142-0053
品川区中延2-14-11

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サイトウ精肉店

121-0815
足立区島根3-24-18

レシピ紹介

レシピ1

素材の味が生きた塩・豚肉じゃが

シンプルな塩の味付けで素材の味を楽しめる肉じゃが

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牛肉たっぷり「ハッシュドビーフ」

簡単なのに、牛肉もご馳走感もたっぷり

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ローストビーフ・サラダ

見た目が華やかでヘルシー感もあるのにご飯にも合うローストビーフ

レシピ1

骨付き豚バラのキムチ鍋

豚肉の骨から出汁が出てコクと旨味がじゃがいもに染み込むキムチ風の肉じゃが

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野菜たっぷりのハンバーグシチュー

ハンバーグだけでなく、たっぷりな野菜も楽しめる煮込みシチュー

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ローストチキン

クリスマスの定番。ひと手間かけて丸鶏を美味しく

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ビーフかつめし

ビーフの薫り高いカツにデミグラスソースが決め手

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チーズ入り鶏むね肉唐揚げ

むね肉にチーズを加えて旨味を追加したから揚げ

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